20年ほど前は、印刷業者さんへの入稿はプリントアウトした「原稿」でした。ワープロでデータとして作成しているにも関わらず、 プリントアウトした原稿を見ながら活字を拾って印刷原版を作っていたようです。「2度手間」……そんなことをふと思いました。 いつからデータ入稿の形になったのかハッキリした記憶がないのですが、現在は原稿の入稿の際にはプリントアウトした「原稿」と 「データディスク」を共に渡すようになっています。出来上がってくる初校に誤植がなく、校正作業もずいぶん楽になりました。
先ほど論文の初校を校正していて、「データ」で入稿した文字を「手入力」している部分があることに気づきました。 一太郎文書の本文部分には全く誤植がありません。いくつかの誤字脱字は僕の提出原稿にあるミスでした。しかし脚注エリアの誤植は、 間違いなく作業工程において生じたものでした。最近は脚注に引用文献だけではなくて、 参照したサイトのURLを記述することが少なくないのですが、初校ではサイトURLに限って誤植が見られます。 提出原稿には"contents.htm"と書いてあるのに、初校では"contern.htm"となっていたり、 "index.html"が"indexhtmll"となっていたり、という具合です。もちろん、 脚注エリアをデータとして扱っている印刷業者さんの方が多いと思いますが、このたびの業者さんの機械ではそれができなかったのでしょうね。
一太郎という一般的なワープロソフトの脚注エリアの文字ですら手で入力していると思うと、「2度手間」という感じがしてきます。 入力する人も手間でしょうし、それを治す僕の手間もかかっています。 そもそも校正刷りに朱筆を入れるというのも時代遅れのように思えてきます。データ入稿した論文は、データで初校を返していただき、 ワープロソフトの「朱入れ機能」で校正する、というのはいかがでしょう? 「データ校正」……とでも言ったらよいのでしょうか。 こういうことをしている印刷業者さんもあるかも知れませんね。
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