参院選の大敗を受けて内閣改造が行われました。閣僚の重みは増したように思うのですが、核心的なところではあまり変わっていないという印象を受けたのはなぜでしょうか。一番は、首相が変わっていないこと、そしてよく知られた派閥の領袖が名を連ねているから、といった理由でしょうか。個人的には元岩手県知事と桝添さんの入閣は評価できるように思います。地方分権、年金、高齢者福祉などに力を入れるぞと言う姿勢の表れでしょうか。
ただし、そういった初入閣の閣僚が十分に思い切った仕事をできるように取り運んでいけるかどうかが問題です。大臣としての発言力のアップに期待したいところです。それから、文部科学大臣は留任でしたが、これは教育基本法改正や教育3法案の改正のラインを継続すると言うことですよね。もっと社会的な枠組みを見据えた教育改革を行うのであれば、ここでも人心一新が欲しかったように思います。
「美しい日本」なんていう抽象的な言葉では、内閣が何を目指すのかわかりません。少なくとも日本の国土は世界に類を見ないくらい美しい国土です。この国土にあって人心が荒廃していることが不気味なのです。もちろん安倍さんは「心の美しさ」も含めているのだと思いますが、この業績主義・数値評価主義の社会でそれをどのように現実化していくのか大変興味があります。あまりに「美しくない」政治家の失態を見るに付け、まず「美しい首相」「美しい内閣」が範を示して欲しいと思います。
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