戸隠蕎麦と言へばそこそこ世に知られた食べ物であると思ゐますが、人口五千人程度の戸隠地区と東京の、どちらに良い店がたくさんあるかと云へば、おそらく東京でせう。
「蕎麦と坊主は田舎がよい」という諺があつたくらゐですから、江戸時代は戸隠蕎麦の方が勝つてゐたのかも知れません。なぜ田舎がよいのか諺は何も答へてくれません。
仕方がないので自分で理屈を付けると、
1)田舎はあまり仕事がないので優れた人材は僧侶になつた
2)田舎は贅沢な食べ物を楽しめないので蕎麦の味にこだわつた
と云ふ具合になるのでせう。
僕自身は蕎麦喰ひは蕎麦つゆと山葵だけであるべきだと考へますが、それぞれに好みの食べ方があつておかしくありません。
旧仮名遣に挑戦したのですが、どこか間違つてゐるかも知れませんね。
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