今週から秋の新番組が始まったようです。番組改編期によく見る数字が「視聴率」です。
今期のNHK連続テレビ小説は平均視聴率何パーセントで史上最高だったとか最低だったとか……。
今期のドラマで視聴率を稼ぐのはどの局のどの番組なのでしょう。
「視聴率至上主義が招いた不祥事でした」などどいうお詫びの言葉はどこの局からも聞こえてきてもおかしくない気がしますが(苦笑)、
おそらくテレビ業界の人たちが「視聴率」が空虚な数字だということを一番よく知っているハズです。
そうであるにもかかわらず視聴率は長年にわたってテレビ番組の可否を測る重要な尺度であり続けているようです。
それが唯一の客観的指標であるが故に。
番組の質を云々するとどうしても主観を排除することができません。主観を排除できないので「恣意的」な評価になるおそれもありえます。
だから質の評価をしないというのが「無難」なのかもしれません。質の評価をしないということはすべてを「0か1」に還元することです。
さまざまな人間の営みの中で「0か1」に還元して評価できるようなものは僕には思いつきません。でも人々は、この「0か1への還元」
をさらに広めようとしているように思えます。
「業績評価」、「能力評価」などなどは尺度も数値も多元的であるからいいとして、「勝ち組と負け組」という言葉なんかは究極の「還元」
なんでしょうね。
注記: 本文で用いている「還元」という言葉は、哲学用語としての「還元主義」とは関わりありません。
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